イギリスの国営放送BBCでとっても面白いドラマが放送されています。
その名も『Noughts+Crosses』
もしも白人と黒人の歴史が入れ替わり、ヨーロッパがアフリカを植民地支配していたのではなく、アフリカがヨーロッパを植民地支配していたら、現在はどうなっていたのか?という架空の世界を描いた物語です。
面白いだけではなく、考えさせられる深い作品で一気に見てしまいました。
そんな私がはまったオススメのドラマ『Noughts+Crosses』をご紹介します。
- 『Noughts+Crosses』
- 『Noughts+Crosses』物語の背景
- 『Noughts+Crosses』あらすじ
- 『Noughts+Crosses』がオススメな理由
- おすすめドラマ『Noughts+Crosses』まとめ
『Noughts+Crosses』
イギリスの国営放送BBCで放送されている『Noughts+Crosses』は、もしも今ある世の中のように白人が力を持っているのではなく、白人と黒人の立場が逆転した世の中だったら、どんな世の中だったのかが描かれているファンタジーです。
小説を基にして作成されたドラマです。
イギリスの国営放送BBC1にて2020年3月5日から放送されています。
BBC1での放送と同時に、BBCiPlayerでも6話全話一挙に公開され、一気に楽しむことが出来ます。
『Noughts+Crosses』物語の背景
『Noughts+Crosses』の物語の背景を理解しているとすんなりと『Noughts+Crosses』の物語の世界い入り込めると思うので、ご紹介します。
『Noughts+Crosses』の物語の設定は現在のロンドンです。現在のロンドンと言っても架空の、そして現実とは違った歴史を持っているロンドンです。
現実とは違った歴史というのは、700年前に東アフリカの国々が力を持ち、「アプリカ帝国」を築き上げてヨーロッパを植民地支配します。
世界大戦後にヨーロッパの国々は地域によって支配される国が異なる状態になっています。イギリスとアイルランドは合わせて「アルビオン」と呼ばれ、アプリカ帝国の支配下にあります。
アルビオンはアプリカ帝国の支配下にはありますが、自治権を持って、自国の首相もいます。しかしアフリカの祖先をもつ裕福な黒人が実権を握り、アフリカに祖先をもつ裕福な黒人と、ネイティブイギリス人の貧しい白人は人種分離されていました。
『Noughts+Crosses』ではネイティブイギリス人の白人はNoughtsもしくはBlankersと呼ばれていて、アフリカに祖先をもつ黒人はCrossesもしくはDaggersと呼ばれています。
実際に南アフリカで行われていた人種分離を彷彿される物語です。
原作の作家はおそらく南アフリカからアイデアを得たのではないかと思います。
『Noughts+Crosses』あらすじ
『Noughts+Crosses』のあらすじを簡単に説明すると、貧しい白人の青年と、父親が首相になるほど裕福な家庭で育った黒人の女の子が恋に落ちながら、お互いに不公平な世の中を変えようとするストーリーです。
世間で扱われる立場が違う中衝突し、それでも好意を抱きながら世の中を変えようと奮闘します。
主人公の白人青年カルムは賢く、世の中の白人差別を組織の中から変えようと、かなり狭き門を通って黒人エリート社会である軍隊で働き始めます。
カラムの母親は物語の後半に首相になる父親がいる裕福な家庭にお手伝いさんとして長年働いていました。
母の仕事を手伝うため、ある日カラムはその裕福なお家へ行きます。そこでそこの娘であるゼフィーに再会します。まだ二人が幼いころカラムの母親がゼフィーの住む仕事場にカラムを連れてきていて、よく二人は仲良く遊んでいたのです。
久しぶりの再会に二人は恋に落ちます。
しかしその時ゼフィーには恋人がいました。その恋人はカラムが働くことになった軍で働いています。
カラムは軍の中から世の中を変えようとしますが、軍隊は想像以上に白人に対して差別が酷かったのです。さらにゼフィーの恋人がゼフィーをカラムの関係を疑い更に圧力をかけてきます。
カラムは耐え兼ね軍隊を辞めます。
そんな中、カラムの兄弟が引き起こしたテロ事件をかくまってカラムの父親が逮捕されてしまいます。白人が受けている差別を訴えた結果死刑は免れたものの、父親は刑務所ないで殺されてしまいます。
組織の内部から世の中を変える方法がうまくいかないことに気が付いたカラムは、父親の死を無駄にしたくなく、どうにか世の中を変えたいと思い、カラムの兄弟がやっているようにテロ行為という強硬手段に加わり世の中を変えようとします。
しかしこの強硬手段を実行するために使われ人質をなったのは、ゼフィーでした。
2人の恋はどうなるのか、カラムは世の中を変えられるのか、次々に起こる事件と、実際に立場が逆で同じことが起こっていただろうと想像させられるシチュエーションに、ハラハラドキドキと、見たくない真実を見せられているような気分になり、つい一気に観てしまうドラマです。
『Noughts+Crosses』がオススメな理由
私が思う『Noughts+Crosses』がオススメな理由をご紹介します。
是非いろいろな方に見てもらいたいドラマです。
考えさせられる
『Noughts+Crosses』がオススメな理由の一つはなんといっても考えさせられるドラマだからです。
イギリス、特にロンドンに住んでいる私はロンドンの様々な人種の人が一緒に生活しているその多様性に感心するとともにロンドンが好きな理由の一つです。
ですがそんな多様性に富んだロンドンでも、きっと私が気が付いていない差別が存在しているのだろうなと想像をしてしまいました。
恐らく現在のロンドンは『Noughts+Crosses』程はひどい差別はないと思いますが、『Noughts+Crosses』で描かれているレベルの差別を受けた経験がある人がイギリスを含め、アメリカや南アフリカ、世界中でいるだろうと思います。
ましてはもともと住んでいた人ではなく、移住してきた人でマイノリティーの方は特にこういった差別を受けてきたのではないかと思います。
『Noughts+Crosses』で描かれていることは他人事ではなく、今ある世界から発想を得て、リバースにして描かれていると思う、考えさせられるドラマで、きちんと自分なりに考えなくてはいけないことだと感じました。
小さな世の中の不公平さに気づかされる
『Noughts+Crosses』では世の中にある小さな不公平さに気づかされることが盛り込まれている点も、オススメな理由です。
よく世の中は右利きように出来ていて、左利きの人が苦労をしているのを右利きの人がみて、初めてその不公平さに気が付かされることがあるかと思います。
このドラマ『Noughts+Crosses』も同じです。
世の中、特に白人が多数を占める場所での小さな不公平さが、逆バージョンになって描かれています。
例えば、絆創膏です。
『Noughts+Crosses』の中で白人の主人公カラムが指を切り絆創膏をはるシーンが出てきます。その絆創膏の色が黒人の方の肌の色に馴染む色なのです。
白人イギリス人の彼とこのドラマを見ていて、彼と「初めて絆創膏がなぜ今の色なのかが分かった」と話しました。世の中でよく売られている絆創膏は黒人の方にとっては肌になじまず目立ってしまうと思います。
イギリスでは先月、今後いろいろな肌の色の人に向けて様々な色の絆創膏を売り出すとニュースになっていました。2020年になってやっと取り入れられることなんです。
世の中には気づかない不公平がたくさんあることに、気づかされる演出がドラマには盛り込まれています。
恋の行方が気になる
『Noughts+Crosses』は社会問題をテーマにしながら、恋愛が物語の中心に描かれています。
人種の違う二人が恋に落ちて、人種の違いを乗り越えてその恋とどう向き合っていくかが描かれています。
お互い好きなのに、人種が違い立場が違うことでお互いをきちんと理解できていなかったり、お互いに理解してもらえないと決めつけてしまっていたり、バックグランドの違う人たちの恋がどれほど難しいのか実感させられます。
そうは言ってもピュアな心で人を愛する素晴らしさが描かれていて、応援したくなり、恋模様が気になる点も『Noughts+Crosses』がオススメな理由の一つです。
おすすめドラマ『Noughts+Crosses』まとめ
『Noughts+Crosses』はなんと言っても設定が面白いです。
白人と黒人の立場が逆になったら、、と面白く考えさせられる設定です。
物語の内容も恋模様が描かれながら、社会問題を扱う観てためになるドラマです。
原作はシリーズものなので、『Noughts+Crosses』も続きがきっとあると思います。
今から続編が楽しみなくらいハマりました。
是非多くの方に見ていただきたいオススメのドラマです。
お時間がある方は是非!
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