ビーガン娘のイギリス生活記

「ロンドンに飽きた人は人生に飽きた人」は本当かを検証中のブロブです。

『サンダーランドこそ我が人生』元サンダーランド在住者が観てみた

イギリスに住んでいると本当にサッカーが重要な文化だと感じます。

特に北部に行けば行くほどサッカーが生活の中心と言ってもいいほど、人々にとって大切な文化です。

 

そんなイギリスのサッカー事情を感じられるドキュメンタリーサンダーランドこそ我が人生/ Sunderland 'til I die』Netflixオリジナルとして公開されています。

 

私はこのドキュメンタリーで扱われているサンダーランドAFCの あるサンダーランドに住んでいたことがあるため、より感情移入をしてみてしまいました。

 

 

サンダーランドAFC

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サンダーランドAFCイングランド北東部にある歴史あるサッカ ーチームです。愛称は「ブラック・キャッツ」です。

 

1879年にサンダーランドAFCは創設され、1890年よりイ ギリスのフットボールリーグに加入している歴史あるサッカークラブです。

 

現在、サンダーランドAFCイングランドの3部に位置するフットボールリーグに属していますが、第二次世界大戦前には1次リーグにて6度の優勝を経験しています。 長い歴史がありとても強いチームだったんです。

 

 

サンダーランドAFCサンダーランドのすべて

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私は実際にサンダーランドに1年ほど住んでいたことがあるのですが、
そこで感じたことは、サンダーランドAFCサンダーランドのすべてだ」ということです。

 

サンダーランドにはサッカーチーム サンダーランドAFCしかありません。

 

元々は造船業と炭鉱業が盛んだったサンダーランドですが、1990年頃に乗船所の閉鎖と炭鉱の閉山が相次ぎました。 頼れる大きな産業も終了してしまい、 より一層サンダーランドで誇れるものはサッカークラブ「 サンダーランドAFC」だけになってしまったという感じです。

 

サンダーランドAFCのホーム「スタジアム・オブ・ライト

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サンダーランドAFCのホームスタジアム「スタジアム・オブ・ ライト」は、イングランドの3部に位置するフットボールリーグに 所属するサッカークラブのスタジアムとは思えないほど、 巨大です。

 

実際に、サンダーランドAFCのホーム「スタジアム・オブ・ ライト」は、イギリス国内で9番目に大きなスタジアムです。9番目と聞くと大したことがないのかなとも感じますが、イングランドには130以上もスタジアムがありその中で9番目に大きなスタジアムです。

 

有名なサッカーチームチェルシーや、アシュトン・ビラ、 エバートンのホームスタジアムよりも大きなスタジアムです。

 

プレミアリーグでもプレーしていたチームだと思えばイングランド内で9番目に大きなスタジアムを所有していても不思議ではありませんが、 それだけファンが多いこともスタジアムの大きさが証明しています 。

 

それだけ、サンダーランドにとってサンダーランドAFCが重要な存在ということだと思います。

 

試合の日は外に出るな!?

私は学生としてサンダーランドに1年ほど住んでいました。

初めての海外生活で、英語も出来ませんでした。

 

サンダーランドの大学に9月に入り、1年前よりサンダーランド大学で勉強をしていた台湾人の知人に言われた一言は、

 

サンダーランドAFCの試合の日は一人で出歩かないほうがいいよ、特にダービーのニューキャッスルとの試合の日は!」

 

当時はサンダーランドプレミアリーグだったため、ニューキャッスルとの試合をすることも。勝っても大盛り上がり、負けても大荒れ、サッカーの試合が街のムードに反映されるほど、サンダーランドAFCサンダーランドにとって重要な存在でした。

 

www.uklifejournal.com

 

ドキュメンタリー『サンダーランドこそ我が人生』

サンダーランドこそ我が人生』 はイギリスのサッカーチームサンダーランドAFCに密着したドキュメンタリーです。ちなみにオリジナルタイトルは『Sunder land 'Til I Die』です。

 

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ドキュメンタリー『サンダーランドこそ我が人生』では、 サンダーランドAFCプレミアリーグからチャンピオンシップへ 降格した2017-2018年シーズンを追ったドキュメンタリーです。

*『サンダーランドこそ我が人生』シーズン2も公開されました。シーズン2は2018-2019年シーズンです。

 

イングランド1部リーグのプレミアリーグから降格し、強い選手が別クラブへ移籍してしまったり、クラブの経営危機経験します。

 

再びプレミアリーグへ昇格するためのシーズンになると思いきや、降格からの負の連鎖が続き苦戦しイングランドの3部に位置するフットボールリーグに降格することが決まったシーズンが描かれています。

 

サンダーランドこそ我が人生』みどころと感想

ドキュメンタリー『サンダーランドこそ我が人生』は、

  • クラブチームとしてのサッカーというものを理解でき
  • イギリスにおいてどれだけサッカーが重要なものかがわかる

ドキュメンタリーでした。

 

それでは『サンダーランドこそ我が人生』 の見どころをご紹介します。

 

全てを捧げるサポーター

なんといっても全てを捧げて本気になってクラブを応援するサポーターの様子は、『サンダーランドこそ我が人生』のみどころです。

 

全力で人生を捧げて地元クラブを応援しているのがわかります

 

降格してしまっても昇格のために大勢のサポーターがホームスタジアムの試合だけでなく、アウェイの試合にも駆けつけます。スタジアムに行けないサポーターはラジオでの試合の実況中継で一喜 一憂し、一生サンダーランドAFCに全てを捧げるためクラブのエ ンブレムのタトゥーを入れる人も登場します。

 

サンダーランドに実際に住んでいた際に、何度かサンダーランドAFCのタトゥーを入れている人を観たので、 ドキュメンタリー内で取り上げられている人が特別なのではなく、本当にサンダーランドAFCに生涯を捧げて応援しているサポーターが多くいます。

 

それだけ全力で応援しているサポーターたちなので、もちろんクラブが負けた際や不調の際のブーイングも全力です。怖いなと思ってしまいますが、それだけ真剣にチームを応援しているということで、 愛があるからのことだなと感じました。

 

クラブ財政難で負の連鎖へ

サッカークラブを運営するためには、 財政難がどれ程致命的な問題なのかがわかります。 そしてその致命的な財政難は負の連鎖を呼び起こします

 

サッカークラブが降格し、 観客からのチケット代やスポンサーからの資金を含めクラブへの収入が激減します。

 

その激減した資金でクラブを運営するためには高額な選手を売りに出し資金を得たり、 ローンとして他チームに貸し出すことによってクラブの出費を抑えます。

 

しかし高額な選手は経験もありスキルもある選手です。 そんな選手がクラブチームからいなくなってしまうと、 試合でいい結果を出すことも難しくなります。

 

資金を得るために多くの選手を放出し選手不足の中ケガをする選手が出てくると、その選手をカバーする選手がいなくなります。そのためクラブの下部アカデミーから経験の無い選手を使用するしかありません。

やはり、スキルと経験がないと試合で勝つことが難しくなります。

 

試合で勝つためにシーズン途中の遺跡可能期間に新しい選手を補強したいところですが、 補強をしたくとも資金がなく補強することも出来ません。

 

負の連鎖です。

 

サッカーのリーグがサッカーの試合だけで成り立っている訳ではなく、ビジネスとして経営も重要であることもわかります。

 

サッカーチームが活躍していくためには選手のうまさだけでなくチームの運営力も大きな影響があると思うと、サッカーチームへの見方が変わる気がします。

 

だからこそ、 選手が移籍してしまい好きな選手がいなくなってしまっても、地元チームを応援し続けるのかなとも思いました。

 

監督の思いと苦悩

ドキュメンタリー『サンダーランドこそ我が人生』では監督の思いと苦悩も多く描かれています。

 

サンダーランドAFCはチャンピオンシップに降格後監督が代わります。当時のサイモン・ グレイソン監督はチームの再建を目指しますが、いい選手を放出した後のチームを立て直すことに苦労をします。

 

そしてチームが勝てないでいるとその矛先は監督へ向きます。そのためグレイソン監督は解雇されてしまいます。

 

シーズンの途中でグレイソン監督に代わったのが元ウェールズ代表の監督であったクリス・コールマン監督です。

 

プレミアリーグから降格し、チャンピオンシップでも不振であったチームの監督になるには相当な決断があったのではないかと思います。

 

クラブを生かすも殺すも監督の力量に影響されますが、財政難で負の連鎖が続くクラブでは監督の力だけではどうにもならず、苦悩する姿が描かれています。

 

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サッカークラブを支えるスタッフ

ドキュメンタリー『サンダーランドこそ我が人生』ではサッカークラブを支える多くのスタッフも登場します。

 

サッカークラブを運営はいろいろなスタッフに支えられていることがドキュメンタリーをみていて感じました。

 

コールマン監督がインタビューで「 こんなに優しくて親切なサンダーランドAFCのスタッフを試合結果で落ち込ませたくない、試合で負けた後に合わせる顔がない」 と言っていました。

 

サッカーチームが良いパフォーマンスをし、また運営されるには多くのスタッフの力が集まってのことだと思うと、スポーツの偉大さを感じました。

 

選手の悩み

勝てないチームでプレイをしていることも選手の悩みにもなります。

 

その一方で有名チームに所属していてもピッチに立てず、リーグのレベルが下がっても自分がプレイできるチームで活躍し、そのチームに貢献したいと思う選手もいます。

 

また、チームの経済的理由からローンとして貸し出され、100% ローンチームに心を捧げてプレーできない選手の心情もあります。

 

同じサッカー選手でもいろいろな悩みがあることドキュメンタリー『サンダーランドこそ我が人生』では観ることができ、奥深いなと感じました。

 

またそういった様々な気持ちを持った選手が集まっているチームをまとめる監督の悩みや偉大さも伺え、チームプレイの一筋縄ではいかないサッカーの面白さもドキュメン タリー『サンダーランドこそ我が人生』の見どころです。

 

Netflix サッカードキュメンタリー『サンダーランドこそ我が人生』のまとめ

イングランド北東部にある歴史あるサッカーチーム「 サンダーランドAFC」を取り扱ったドキュメンタリー『 サンダーランドこそ我が人生』では、 クラブチームとしてのサッカーの面白さを発見することができます 。

 

また、サッカーチームが街の一番の誇りと言えるほど、イギリスではサッカーが生活の中心で重要な文化であることも感じされるドキュメンタリーです。

 

サンダーランドこそ我が人生』は、サッカーファン、 またイギリスのサッカー文化を知りたい人にオススメのドキュメンタリーです。

 

 

 

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