英語に勉強という口実で、海外ドラマ『The Last Kingdom/ラスト・キングダム』を観ました。
イギリスの歴史も知れるうえ、すっかりハマってしまいました。
『ラスト・キングダム』を簡単に説明すると、 9世紀のイギリスで、 アングロサクソン人とバイキングであるデーン人の間で起こった史実を基にした歴史フィクション
そんな『ラスト・キングダム』をご紹介します。
海外ドラマ『ラスト・キングダム』とは?
イギリス人歴史小説家バーナード・コーンウェルの小説『The Saxon Stories』を原作とした歴史フィクションドラマです。
BBCアメリカとイギリスBBC2が制作をはじめたドラマですが 、その後Netflixが参入しました。Netflixで全話配信されています。
『ラスト・キングダム』は全5シリーズ
『ラスト・キングダム』は2020年4月26日からシーズン4が公開されました。
シーズン4も早速全話みたのですが、まだまだこれから話が盛り上がるぞ!といったところです。
最新情報によると『ラストキングダム』のシーズン5は早くて2021年終わり、もしくは2022年の始めに公開されるだろうという情報が出ています。
これからまだまだ盛り上がるであろう海外歴史ドラマ『ラスト・キングダム』は、全8シリーズで完結する予定だったようですが、予算などの関係か次シーズンのシーズン5で完結することが発表されました。
終わっちゃうのは悲しいけど、あともう1シーズンどんなストーリーが繰り広げられるのか、楽しみです。
ラストキングダムのシーズン4も一気に観てしまって楽しみがなくなってしまい残念でしたが、シーズン5が楽しみです。
『ラスト・キングダム』のあらすじ
舞台は9世紀後半のイギリス。
7世紀ごろからイギリスはアングロサクソン人によって7つの王国にまとまっていました。しかし9世紀になり、7王国の内ウェセックス王国が力を増し、イングランド全域を支配し始めます。
そんな中、 デンマークからバイキングであるデーン人がイギリスに侵入してき ます。
このサクソン人とデーン人の間で起こった史実を基にフィクションが展開されます。
主人公となるのはウートレッド・ベベンバーグ。
イギリス北部の領土「ベベンバーグ」で、領主の息子として生まれたサクソン人です。
しかしウートレッドがまだ子供のころ、ベベンバーグはデーン人に攻撃され、ウートレッドはデーン人に捕らえられます。
デーン人として育ったウートレッドですが、ウートレッドを育てたデーン人が別のデーン人によって攻撃されてしまいます。
ウートレッドはこの攻撃から生き延びたのですが、ウートレッドを育てた家族は人質に取られたり、亡くなってしまいました。
そこで、ウートレッドはデーン人の育ての家族のリベンジを決意するとともに、自分の生まれ持った権利であるベベンバーグの領主の座と領土を取り戻す事を決意します。
これらを成し遂げるために、当時の一番の大国であったウェセックス王国のアルフレッド王に仕えるようになります。
サクソン人として生まれ、デーン人の元でデーン人として育てられたウートレッド。 両方のアイデンティティを持つウートレッドが、 サクソン人とデーン人の間で常に葛藤する模様が描かれています。
『ラスト・キングダム』にはまった6ポイント
歴史ドラマ、特にイギリスの歴史ドラマ好きな私が『ラスト・キングダム』にはまった6つの理由をご紹介します。
イギリスの歴史がわかる
イギリス国内を観光していると多くの観光地で、「サクソン人」「 デーン人」「バイキング」「ノルマン人」などなど、 多数の民族を耳にします。
日本史だけではあまり多くの民族が出てこないので馴染みがなく、ヨーロッパ史を勉強したり、ヨーロッパへ観光した際に頭の中が? ??となることが多くありました。
『ラスト・キングダム』を観ていると9世紀のアングロサクソン人とデーン人の関係がよくわかります。
これが分かるとイギリス国内で旅行へ行った際に、より楽しめる観光地が多くなるかなと思います。
9世紀のイギリスと現在のイギリスを比べられる
9世紀のイギリスの都市と現在のイギリスの都市を比べられるのも面白いポイントです。
当時のイギリスの首都はウィンチェスター。 ウェセックス王国のアルフレッド王がいる場所です。ウィンチェスターは現在のロンドンからもそれほど離れていない、今でも実在する街です。現在のウィンチェスターは、小さな素敵なイギリスの田舎町といった感じです。
物語を通して、現在のヨークやロンドン、ダラムなどの都市が当時重要だったことが分かります。
ロンドンがロンディニウムと呼ばれていて、当時は今のロンドンからは想像できませんが、1つの地方都市にしか過ぎなかったことや、そうは言っても川があるので、 戦いにうまく使える場所でもあったとか、そういった9世紀のイギリスを想像できるのも面白い点です。
史実だけどフィクション
アングロサクソン時代最大の王とも呼ばれているアルフレッドは、実際に約100年続いたデーン人の侵攻を食い止めた王として知られています。
『ラスト・キングダム』 の中でアルフレッド王はウートレッドに助けられいくつもの戦いに勝利を収めていきます。
しかしアルフレッド王は自分の功績を後世に残す自伝を作成させた際に、ウートレッドは記載させず、 どれだけアルフレッド王が偉大で成功を収めたのかだけを書かせま す。
歴史は権力のあった人によって書かれたもので実際のヒーローは誰かなんて、未来の人は知り得ないんだなと思うと同時に、ウートレッドのように歴史には残されていないアルフレッド王の最強の立役者がいたのかも!と想像してみるとロマンがあります。
また歴史好きからすると、歴史フィクションはどこまでが史実で、どこからがフィクションかを調べるのがとても楽しいです。
ウートレッド・ベベンバーグは実在したのか⁈
『ラスト・キングダム』に出てくる王様はアルフレッドをはじめ、本当に実在した歴史上の王様と史実を基にして描かれています。
そこで気になるのが、アルフレッドの功績を書いた自伝にはウートレッドは登場しませんでしたが、主人公ウートレッド・ベベンバーグは本当に実在したのか?
作者によると、ウートレッドはウートレッド・ザ・ボルトという人物を参考にしたそうです。
史実ではウートレッドと呼ばれる歴史上の人物は数名います。全員イングランド北部に位置するノーザンブリアと呼ばれる地域に関連する歴史上の人物です。
その中でも最も有名だったのが、ウートレッド・ザ・ボルトです。
彼は『ラストキングダム』のウートレッドとは違い、実在したウートレッドは人生の大半を自分の生まれた土地であり領土であるイングランド北部で過ごし、スコットランド人やデーン人の侵略から領土を守るため奮闘していたそうです。
現代にも通じるアイデンティティの葛藤
サクソン人として生まれ、 デーン人の元でデーン人として育てられたウートレッドのアイデン ティティーの葛藤も、物語の面白いところ。
私の周りにはハーフの人とか、海外生活が長い人もいたり、多文化で育った人のアイデンティティーについても勉強をしたことがあったので、ウートレッドのアイデンティティーの葛藤は現在にも通じる面白さがありました。
日本ではほかの国と比べると一般的には単一民族と呼ばれる国でいろいろな民族が混ざることが起こったのは最近の事として話題になったりしてますが、歴史の中では(特にイギリスやヨーロッパでは) 常にアイデンティティーの葛藤に陥るような状況があったのかなと思うと、人間長い歴史、ずーと同じことが形が違っても繰り返されているのかな、と考えさせられました。
当時の価値観がわかる
『ラスト・キングダム』の中で、ウートレッドやほかの登場人物が「誓い」をとても大切にしている場面が多く描かれています。
本当に望むこととは違っていても、「誓い」 をたててしまったのでその誓いを守り通す場面や、
“You have my word”と言って「誓い」や「約束」をしたり、取り付けたりするシーンがいっぱいです。
裏切らないの?と思ったりもしますが、この「誓い」 がとっても当時は重要で男に二言はない、といった感じだったのでしょうか。
「誓い」の重要度が分かります。
また、預言や予見を信じるシーンも多く、当時の人にとってそういったものも重要なものだったという価値観を垣間見れます。
イケメン主人公としゃべり方
主人公のウートレッドを演じるのはアレクサンダー・ドレイマン。
役柄上もあるとおもいますが、マッチョのアレクサンダー・ ドレイマンがやはり気になります。
スーパーイケメン!という訳ではないですが、信頼されるリーダーのウートレッドの役柄のせいか、観ているとどんどん気になっていきます。
またなんと言っても彼のしゃべり方が気になる!
ウートレッドはイングランド北部出身の設定です。なので彼のしゃべり方も北部なまり。
でもなんだか彼の声の出し方が、信頼されるリーダーなのに何とも言えない田舎のやんちゃ坊主感も 少しあって、ヒーローヒーローしていないのがよく、 気になるポイントでもありました。
ラストキングダムのシリーズ5が出るのが今から楽しみです。
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