ビーガン娘のイギリス生活記

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『The English Game』サッカーがみんなのスポーツになる過程が描かれているドラマ


『The English Game』サッカーがみんなのスポーツになる過程が描かれているドラマ:image

 

イギリスでサッカーと言えば、国民みんなから愛されているスポーツですが、特に労働者階級のスポーツと言われています。

 

しかし、サッカーが生まれ始まった当他のスポーツと同様に、上流階級・中産階級の方々のスポーツだったのです。

 

では、どうしてサッカーは階級を越えてみんなから愛されるスポーツになったのか?

 

サッカーがみんなから愛されるスポーツになったのかが描かれているドラマ『The English Game』Netflixで公開されました。

 

『The English Game』はこんな人にオススメです。

  • サッカー好き
  • スポーツ好き
  • イギリス好き
  • 歴史好き
  • いろいろなアクセントのイギリス英語好き

 

 

 

『The English Game』基本情報

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『The English Game』は世界で一番人気なスポーツであるサッカーがどのようにして階級の壁を越え、みんなに愛されるサッカー(モダンサッカー)になったのかが描かれているドラマです。

2020年3月20日からNetflixで公開されています。

1話当たり約45~55分程度で、全6話です。

 

史実を参考にしながら、その史実をドラマ化した作品です。

 

ダウントンアビーの製作者が手掛ける『The English Game』

『The English Game』は日本でもテレビ放送され人気となったイギリスドラマ『ダウントンアビー(Downton Abbey)』の製作者ジュリアン・フェローズがNetflixチームに加わり手掛けられた作品です。

 

『The English Game』の映像を見ると、確かに映像の雰囲気が『ダウントンアビー』の映像に似ているのが見て取れます。

 

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『The English Game』あらすじ

『The English Game』の舞台は1800年台半ばのイギリスです。

 

以前からすでにイギリスではサッカーはだれもがプレイするスポーツとなっていましたが、はっきりとしたルールがありませんでした。

そこでイギリスの上流階級の子供が通うエリート校のイートン校の生徒によって、サッカーのルールが確立されました。

 

そのイートン校の卒業生によって確立されたルールに従い、イギリスにあるサッカーチームであればどのチームでも参加できるトーナメント『FAカップ』が毎年開催されていました。

このFAカップは今でもイギリスで開催され続けているあの『FAカップ』です。

 

階級に関係なく参加できるFAカップでしたが、イートン校出身者で作られているチームや上流・中流階級のチームが毎年優勝をしていました。

 

その一方イギリス北部の労働者の街のサッカーチームが台頭しだし、労働者階級の人たちでできたチームにサッカーが上手な人がお金を支払われ参加します。世界初のプロサッカー選手です。

 

この労働者階級のチームがトーナメントを勝ち上がってくると、イートン校出身者チームは彼らにFAカップを渡したくない、サッカーのルールを作った自分たちの誇りにかけて、サッカーを上流者階級のものに留めておきたいと、権力を行使しFAカップを死守しようとします。

 

しかしそれまでそれぞれ独自のルールでサッカーをしていたのを整理したのは、みんなが試合をできるようにするためで、そして労働者階級の人々にとってサッカーがどれほどかけがえのない存在なのかに気が付き、サッカーをみんなのスポーツと認めます。

 

 

 

『The English Game』のみどころ&オススメな理由 

『The English Game』では今現在知れ渡っているような、階級を越えてみんなに愛されているサッカーがどのように始まったのかを知ることのできる、歴史に基づいたドラマです。

 

『The English Game』は、

  • サッカー好き
  • スポーツ好き
  • イギリス好き
  • 歴史好き
  • いろいろなアクセントのイギリス英語好き

な人にオススメです。

 

なぜこういった人にオススメなのか、見どころと合わせてご紹介します。

 

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サッカーが労働者階級のスポーツになった原点がわかる

『The English Game』を見ると、なぜサッカーが労働者階級のスポーツになったのか、その原点が分かります。

 

イギリス発祥のスポーツはたくさんありますが、その中でも現在イギリスで最も人気なスポーツは2つ。サッカーとラグビーです。

 

サッカーはイギリス北部を中心とした労働者階級が昔から多い地域で特に人気で、ラグビーはイギリスの南でお金のある上流階級や中産階級の間で人気のスポーツと認識されています

 

もちろん、サッカーに比べラグビーは道具も多く必要なの点が労働者階級で広がりにくい理由の一つだと思います。

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しかし、『The English Game』を観ると、どうやってサッカーが労働者階級のスポーツになったのかの原点の一つを垣間見ることが出来ます。

スポーツ好き、サッカー好き、歴史好き、イギリス文化好きにとって、興味深い史実を盛り込んだドラマです。

 

サッカーは始まった当初から人気があった

『The English Game』を観ると、サッカーが始まった当初から人気のあったスポーツだということが分かります。 

 

『The English Game』の中で、当時テレビもラジオもなかった時代ですが、地元のチームがアウェイで試合をするとなると街の人々は集まり、速報を聞いて一喜一憂していた様子が描かれています。

 

工場などで働く人にとっても唯一の娯楽だったのだと思います。

『The English Game』は1800年代のサッカーが始まった当初の人々のサッカー愛が描かれているとともに、そのサッカー愛が1800年代から現在までイギリスでは受け継がれてきているんだなと感じるドラマです。

 

サッカーファンなら当時の人と、生活の仕方、サッカーの見方・応援の仕方は違えど共感できます。

 

 

 

世界一歴史のあるサッカートーナメント『FA杯

 『The English Game』のストーリーはFA杯をめぐり戦う、上流階級&中流階級鵜のサッカークラブ対労働者階級のサッカークラブの物語です。

 

『The English Game』の舞台設定で去る1800年代後半にはすでにFAカップは存在していたということです。世界で一番歴史の長いサッカートーナメントです。

 

私はプレミアリーグの試合をよく観るのですが、プレミアリーグなどクラブのレベル別にリーグがあるイギリスでなぜ、リーグ間を越えて、忙しい日程を調整してFAカップを開催しているのだろうと思っていました。

 

レベルの違うリーグに属しているため勝敗はあからさまなこともおおいです。

そのため大変失礼ですが、弱いチームが強いチームと試合をできて、自分たちのホームで自分たちの選手が一流選手と試合するのを観える可能性があるので、FAカップはエキサイトメントのためのフレンドリーマッチ的な存在だと思っていました。

 

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でも『The English Game』を観て、FAカップのロマンと歴史を感じました。

サッカーはみんなのものです。みんなから愛されるものです。

お金のあるチームがいい選手をそろえて強くなるということは今も昔も起こっていますが、どのレベルのチームでも同じ土俵で対等に優勝カップを狙えるというロマンが詰まっているトーナメントなのです。

 

実際には今までのFAカップの歴史の中で、お金のないチームや労働者階級のアマチュアで構成されたチームが優勝したのは、この『The English Game』で描かれているもの以降は起こっていません。

 

それでも勝てる可能性があるというロマンと、サッカーがみんなのスポーツになった証明でもあるFAカップがなぜ、今でもイギリスにとって重要なのかを教えてもらえるドラマでした。

 

世界初のプロサッカー選手:ファーガス・スーター

 『The English Game』の主人公ファーガス・スーターは実在した、世界初のプロサッカー選手です。

 

スコットランドで活躍していたファーガス・スーターはFA杯の優勝を目指しているチームにお金を払われて移籍します。

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歴史上初めてお金を払われてサッカーをプレイした選手ということで、ファーガス・スーターが世界初のプロサッカー選手です。

『The English Game』で描かれていることは100%史実に基づいている訳ではありませんが、史実に基づいていることもあります。

 

当時の階級社会の状況を考えると、労働者階級出身のファーガス・スーターが世界発のプロサッカー選手という事実に納得がいきます。

 

『The English Game』はサッカーの歴史とイギリスの歴史を学べるので、サッカー好き、歴史好きが楽しめるドラマです。

 

 

1800年代のイギリスの様子が描かれている

 『The English Game』では1800年代のイギリスの様子が描かれていて、歴史好きの人にはその様子をみることも、このドラマの楽しみの一つです。

 

1800年代イギリスの上流階級の人の生活や、労働者階級の人々の生活をみることが出来ます。

 

労働者階級の人々の労働環境が週6日勤務で、1日の勤務時間も長かったことがドラマからわかります。

それだけ働いていてももらえる賃金でも生活はきつく、更に産業革命後の影響で工場も経営難になり、工場を運営する上流・中流階級者と労働者の対立も描かれています。

 

『The English Game』は歴史ドラマ好きにおすすめです。

 

いろいろな階級・地方出身者のイギリス英語

 『The English Game』にはいろいろな階級、そしていろいろな地方出身のキャラクターが出てくるため、いろいろな種類のイギリス英語を1度に聞くことが出来ます。

 

『The English Game』はイギリス英語好きの方には是非英語で観ていただきたいドラマです。

 

ロンドンの上流階級の人が話す上品な英語から、イングランド北部の労働者階級の人の英語、スコットランドグラスゴー出身の英語、同じイギリス内、そしてそれほど大きくないイギリスの中でこれほどまでいろいろな英語があるのか、と感じさせられるドラマにもなっています。

 

英語好き、イギリス英語好きの方には、そんな英語の違いも聞くのもこのドラマ『The English Game』の楽しみ方です。

 

 

 

 『The English Game』まとめ

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『The English Game』は現代のサッカー、サッカーがみんなに愛されるスポーツになった歴史が描かれているドラマです。

 

イギリスではサッカーは北部を中心とした労働者階級が昔から多い地域で特に人気で、ラグビーは南のお金のある上流階級や中産階級の間で人気のスポーツと認識されています。

その認識がどうやってできたのかがわかるドラマです。

 

サッカー好き、スポーツ好き、歴史好き、イギリス好き、英語好きの方が楽しめるドラマ『The English Game』。

ぜひご覧ください!

 

 

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