イギリスBBC3でドラマ化されて大人気となった『Normal People』の作者であるサリー・ルーニーが書いた『Conversations with Friends』を読んでみました。
『Normal People』のドラマも観て原作も読んでとても作品に魅了されたので、同じ作家が書く別の物語に興味を持ち、手に取った一冊です。
ちなみに『Conversations with Friends』がサリー・ルーニーのデビュー作で、『Normal People』が彼女の2作目の作品です。
『Normal People』同様、複雑な心情が美しく描かれている1冊でした 。
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- 『Conversations with Friends』あらすじ
- 『Conversations with Friends』を読んだ感想
- 洋書『Conversations with Friends』の難易度
- 『Conversations with Friends』のドラマ化
『Conversations with Friends』あらすじ
21歳の女子大生フランシスは元恋人のボビー(女性) と詩のパフォーマーとして活躍していました。
そんな二人のパフォーマンスを見に来たメリッサは彼女たちをディナーに呼び、メリッサの家でメリッサの夫であり役者でもあるニックと共にもてなし、4人の物語が始まります。
元恋人同士で大学生のフランシスとボビー、決して上手くいっているとは言えない大人のカップル・ メリッサとニック。この4人の関係を詳細に描いた小説です。
フランシスとニックの不倫関係、フランシスとボビーの友情、現代的な大人の愛の複雑さが描かれています。
『Conversations with Friends』を読んだ感想
『Normal People』を読んでとっても好きだったので、サリー・ルーニーが書いたこの『Conversations with Friends』に対して、とても期待値が高い状態で読んだのですが、期待通り!
物語の始まりは一体どんな状況の話なんだろうと、私の日常からはかけ離れた日常を過ごす登場人物や出来事に戸惑いを感じていたのですが、徐々に登場人物の心情や情景が美しく表現されているこの本の虜になりました。
私と主人公のフランシスが似たような体験をすることはなかったし、今後もないと思うのですが、なぜか彼女の心情に共感でき、読んでいてフランシスの人生を少し味わわせてもらったような気分でした。
細かな心情や会話がリアルなため、そんな気分にさせてくれたのかと思います。
状況や心情、会話がリアルなだけでなく、とても文章が綺麗で美しい文章に触れたいと思う欲求が満たされる本でもありました。
また文学を勉強しているフランシスやボビーの知的な会話は哲学的で、普段私がモヤっと心の中で感じていることをきれいに言葉にしてくれて本に出てくる点も、この本の虜になった理由の一つです。
洋書『Conversations with Friends』の難易度
『Conversations with Friends』の英語の難易度は、普段私が読む本より少し高めに感じました。
英語学習者向けではなくネイティブが言葉の美しさを楽しみながら、物語りの世界観を満喫するような小説です。非ネイティブには少し難しく感じる箇所があると思いました。
特に、 フランシスもボビーもアイルランドの首都ダブリンにあるアイルランド一を誇る大学で文学を学ぶ学生であることから、彼女たちの発言がとても聡明で、時には抽象的で、そういった場面で特に英語の難しさを感じました。
しかし、美しく書かれている文章に魅了され、読みながらこんな素敵な英語に触れられることに言語欲が満たされる感じもありました。
『Conversations with Friends』のドラマ化
『Normal People』のドラマが大ヒットしたこともあり、『Conversations with Friends』もドラマ『Normal People』のスタッフによって、ドラマ化されることが公表されています。
2022年にHuluで公開されるようです。
制作チームは『Normal People』と同じですが、「異なった面白さを期待してほしい」と言っている程。物語の映像化だけでなく、どのようにサリー・ ルーニーの世界が描かれるのかとても楽しみです。
ドラマが公開したら、ぜひ見てみたいと思います。