Netflixで公開されているイギリスのエリザベス女王の半生を描いたドラマ『The Crown/ザ・クラウン』。シーズン4が公開され、ますます人気を博しています。
もちろん私もシーズン4も公開日から見始め、すっかりはまってしまいました。
しかし、シーズン4では今まで以上に「どこまでが事実でどこまでがフィクションだろう?」と思ったので、どこまでが事実か調べてみました。
『The Crown』シーズン4・第5話(注:ネタバレあり)
今回、『The Crown』がどこまで事実を描いているのか調べてみたのはシーズン4の第5話です。
この回ではサッチャー政権で失業率が上昇するイギリスでその影響を受けたマイケル・フェイガンという無職の男性が、バッキンガム宮殿の寝室で寝ているエリザベス女王の寝室へ侵入しエリザベス女王に国民が困っていると訴える会話をしたシーンが描かれています。
『ザ・クラウン』の真実
バッキンガム宮殿に不法侵入し、バッキンガム宮殿内をうろついた挙句エリザベス女王が寝ている寝室まで割り当て侵入し、エリザベス女王と会話をした、と描かれている『ザ・クラウン』のシーズン4第5話ですが、一体どこまで真実なのでしょう?
気になったので調べてみました。
事実:マイケル・フェイガンがバッキンガム宮殿に2度侵入
まず、ドラマ内で描かれている通りマイケル・フェイガンというサッチャー政権の影響により無職になった男性が、バッキンガム宮殿に2度侵入したのは事実です。
1度目は1982年6月、2度目はほぼ1か月後の1982年7月です。
フェイガンが1度目にバッキンガム宮殿に侵入した歳は、ドラマで描かれている通り途中でメイドに見つかりエリザベス女王には合っていません。
事実:1度目の侵入ではワインを飲み、王座に腰かけた
バッキンガム宮殿への1度目の侵入の際、フェイガンはチャールズ皇太子の部屋へ入りカリフォルニア産の安いワインを飲んだことは事実だと、以前インタービューに答えています。フェイガン曰く、部屋のドアには「ダイアナの部屋」や「チャールズの部屋」と書いてあったそうです。
ドラマには描かれていませんが、フェイガンは1度目の侵入で珍行動をとっています。
ドアに誰の部屋か書かれていたにも関わらずどの扉にも「W.C」の文字が書かれておらずトイレを見つけられなかったフェイガンは、「コーギーのエサ」と書かれた容器に用を足したそうです。本人曰く、カーペットに用を足すわけにもいかず「コーギーのエサ」の容器に用を足したそうです。エリザベス女王が愛するコーギーたちがそのエサを食べなかったことを祈ります。。。
『ザ・クラウン』で描かれているとおり、フェイガンは女王様の椅子にも座ったそうです。近くに置いてある王冠も手に取り、かぶってみたとか。
フィクション:侵入者はエリザベス女王と綿密な会話はしていない
『ザ・クラウン』で描かれている通り、フェイガンは2度目のバッキンガム宮殿への侵入の際にエリザベス女王の寝室を割り当て、侵入しています。
ドラマ通り女王が寝ている寝室のカーテンを開けたそうです。
ドラマでは目覚めたエリザベス女王は助けを呼べずメイドが部屋に来るまでフェイガンと綿密な会話をしています。しかし、実際には目覚めたエリザベス女王はすぐに起き上がり、裸足でフェイガンの横を走り去り助けを求めに行ったそうです。
よって、『ザ・クラウン』で描かれているエリザベス女王とフェイガンの会話はフィクションということになります。
フェイガン曰く、エリザベス女王は膝丈のリバティー柄のネグリジェをお召しになっていたそうです。さすが王室御用達のリバティーです。
『ザ・クラウン』はどこまで事実か⁈:まとめ
今回は『ザ・クラウン』のシーズン4第5話がどこまで真実で、どこからフィクションなのかを調べてみました。
結論:
事実を基にして描かれているので事実も含まれるが、ドラマなので脚色がありフィクション
フィクションな部分も多く、イギリスの文化大臣は「NetflixはThe Crownがフィクションであることを明記すべきだ」とさえ発言しています。
イギリスのロイヤルファミリーについて知れるドラマ『ザ・クラウン』は、もちろん事実を基にはしていますが、フィクションであることを忘れないで鑑賞を楽しんだ方が良さそうですね。
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