ビーガン娘のイギリス生活記

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イギリス就労ビザSkilled worker visa申請手順

イギリス就労ビザSkilled worker visa申請手順:plain

 

イギリスがEU離脱し、移行期間が終了してからいくつかの事が変わりました。そのいくつかの事の中に、イギリスの就労ビザも含まれます。

 

私はイギリスの就労ビザのシステムが変わってから直ぐに就労ビザを取得しました。

新しいシステムに不安を感じられている方も多い様で、申請中の方やこれから申請できるかもという方から多くどのように申請手続きを進めたのか聞かれることが多い為、今回はイギリスの新しい就労ビザSkilled  Worker Visa取得までの流れをご紹介します。

 

私はイギリス国内で別のビザ(YMSビザ)からの切り替え更新をしました。イギリス国外から申請される方にも参考になるかと思いますが、特にイギリス国内での申請される方に役立つ情報になっているかと思います。

 

 

 

イギリス就労ビザをもらえたラッキーな理由とアドバイス - ビーガン娘のイギリス生活記

イギリスの就労ビザ:Skilled  Worker  Visa

Skilled  Worker Visaはブレグジットの移行期間が終了した2021年から採用されているイギリスの就労ビザです。今までTier 2 Generalと呼ばれていた、イギリスにある企業に採用されて、その企業がビザのサポートをするといったビザに取って代わる新しいビザの種類です。

 

Skilled Worker と名前が変わって、スキルのあるとっても優れた人しか取得できないものになってしまったのではないかと思うかもしれませんが、実は今までのTier 2 Generalビザより条件緩くなり、イギリスでは就労ビザが少し取得しやすくなりました

 

具体的にイギリスの就労ビザがSkilled  Worker Visaになってどう取得しやすくなったかと言うと、

 

  • 就労ビザをサポートしてもらえる職種の幅が広がった
  • 就労ビザを取得するのに必要な最低年収が下がった

 

の2つが大きな点だと思います。

 

まず、1つ目の就労ビザをサポートしてもらえる職業の幅が広がったについてですが、イギリスでは職業毎に職業コードが決められています。そしてビザをサポート出来る職業も、その職業コード一覧の中からどの番号の職業コードでなければ、就労ビザのサポートをする事ができないと決められています。

 

Skilled  Worker  Visaになってから、就労ビザ取得できる職業コードが増えました。

 

 

2つ目の就労ビザを取得する為に必要な最低年収が引き下げられたというのは、就労ビザをサポートしてもらうには最低いくらの年収も貰わなければいけないと決められているのですが、その最低年収が引き下げられたという事です。

 

高所得な職業でなくても、就労ビザをサポートしてもらえるチャンスが増えたという事です。

 

 

会社がビザスポンサーシップを取得する

イギリスで企業にビザをサポートしてもらい就労ビザを取得するには、そのビザをサポートする会社がビザスポンサーシップを持っていなければなりません。つまり、あなたの雇用先がビザスポンサーシップ、就労ビザを発行する資格を持っていなくてはいけないと言う事です。

 

就労ビザをサポートしてもらう場合は、会社が就労ビザのスポンサーシップを所持していなければ行けません。会社がSkilled Worker visaのスポンサーシップを所持をしていなければならないという事です。Tier 2Generalのスポンサーシップを持っていた会社はブレグジット移行期間終了後自動的にTier 2 GeneralのスポンサーシップがSkilled Worker Visaのスポンサーシップに移行しています。

 

就労ビザのスポンサーシップを持っていない会社に就労ビザをサポートしてもらいたい場合は、会社がビザスポンサーシップを取得する必要があります。

 

私が勤めている会社は駐在員のビザをサポートするライセンスは持っていたものの、現地採用の人を雇う就労ビザ(Skilled Worker visa)のスポンサーシップを持っていなかった為、今回私の就労ビザ獲得の為に取得してくれました。

 

会社がビザスポンサーシップを取得するのも、手間や費用が掛かることです。このことを考えるとイギリスで企業にビザをサポートしてもらって働きたい方は、企業がビザスポンサーを持っているのかを確認されるのをお勧めします。スポンサーシップを既に持っている会社の方が、ビザをサポートしてくれる確率が大幅に上がるかと思います。

 

Skilled Worker Visaスポンサーシップ取得法(会社側手続き)

ビザスポンサーシップ取得の作業は会社側の作業になる為多くの方は関わらないと思いますが、私は人事も関わるお仕事をしていた為、ビザスポンサーシップ取得の作業もしました。その為、下記簡単に情報をまとめます。会社がビザスポンサーシップ取得するのでここの心配がない方は、どうぞ飛ばして読んでください。

 

スポンサーシップ取得

2021年1月初めに会社がビザスポンサーシップ取得のためのオンライン申請をしました。オンライン申請自体は10分程で完了する簡単なものです。

 

また、会社がビザスポンサーを出来るちゃんとした会社である事を示す為に最低4つのサポートドキュメントの提出が必要でした。こちらは通常の企業でしたらそれ程難しくなく準備ができるものです。

 

会社がビザスポンサーシップ取得の為のオンライン申請をしてから5営業日以内にこちらのサポートドキュメントの提出が必要なので、サポートドキュメントが準備出来てからオンライン申請をした方が良いかと思います。

 

ビザスポンサーシップ取得のオンライン申請をしてから通常8週間以内にスポンサーシップを取得できたかの連絡が来ます。

 

今回私の今まで持っていたYMSビザの期限が切れる間近だった為、私の勤めている会社はエクスプレスサービスを使用してくれました。1日当たり申込みが早い順に10社までエクスプレスサービスを受ける事ができ、エクスプレスサービスを使うと10営業日以内にビザスポンサーシップを取得できたかの結果が出ます。

 

1日当たり早いもの順で10社までしかこのエクスプレスサービスを受けることができない為、私のボスは日付が変わって直ぐにエクスプレスサービスへ申込むメールを送ってくれ、無事にエクスプレスサービスを受ける事ができました。

 

実はこれは2度目のエクスプレスサービスへの申込みでした。前日にエクスプレスサービスに申し込んだのですが、申し込んだのが午前11時頃だった為か、エクスプレスサービスを受ける事が出来ませんでした。ちなみにエクスプレスサービスに落ちた事の連絡は来ません。サービスを受けられる申請者だけに連絡が来ます。

 

エクスプレスサービスのを使用して、サービスの約束通りである10営業日以内ギリギリでビザスポンサーシップの取得が出来たと連絡がありました。

 

CoSの発行

ビザスポンサーシップの取得が出来たら、次はCoSの発行です。

 

CoSとはCertificate of Sponsorshipと呼ばれる電子ドキュメントのことです。

「この人が就労ビザを取得できるように会社がサポートしている人ですよ」ということが一目でわかるための、証明書(証明番号)です。

 

会社がオンラインにてこのCoSの発行依頼をします。

CoSの発行には

  • どういった人物を
  • どういった期間
  • どういった条件(職種、役職、仕事内容など)

で雇うということを報告する必要があります。

 

CoSの発行には料金がかかります。

CoSはオンラインで申請すると、すぐその場で発行されました。

 

またCoS発行時に、Immigration Skilled Chargeと呼ばれる、Skilled Workerを雇うための手数料のようなものもかかります。これは希望発行ビザ年数で料金が異なります。

 

Skilled Worker Visaになり、以前よりもイギリスでの就労ビザへのハードルが低くなりましが、そうは言ってもビザをサポートしてもらうということは現地の人を雇うよりも、企業にとってお金がかかってしまうのは、事実です。

 

ここまでが基本的に企業側で準備してくれることです。

 

Skilled Worker Visaのビザ申請の流れ

面倒見のいい企業では実際のビザ申請の流れも手伝ってくれるかもしれませんが、これ以降は基本的にビザを申請する当人がする作業になると思います。

 

私はイギリスに滞在したまま、YMSビザからの就労ビザに切り替えました。

 

オンラインビザ申請

CoSを発行した企業が、Skilled Worker Visaを申請する当人に、CoS番号をお知らせしてくれます。

 

このCoS番号が手に入るとビザのオンライン申請を開始することが出来ます。

オンライン申請は少し手間はかかりますが、難しいものではありませんでした。

 

  • ビザ申請者の基本情報(氏名、生年月日、住所、両親の情報など)
  • 雇用先の基本情報
  • どういった条件で雇用されるのか(期間、役職、年収など)
  • CoS番号
  • 過去5年以内の訪れた国と期間(ヨーロッパは除く)
  • 英語力の証明は何でするのか
  • 犯罪歴など

などです。

 

難しいことはあまり聞かれませんが、過去5年以内に訪れた国をすべて報告しなくてはいけないのが少し大変でした。

私はオンライン申請を完了させるのに数時間かかりました。過去に訪れた国情報がまとまっていればもう少し短い時間で完了させられると思います。

 

またどのように英語力を証明するかも聞かれるので、もちろんオンライン申請以前に英語力を証明できる資格の取得が必要になります。

 

オンライン上で申請書をすべて入力し終わると、ビザ代の支払いになります。

 

Immigration Health Surcharge(IHS)の支払い

ビザのオンライン申請書の提出、ビザ代の支払いの前に、オンライン申請途中でIHSと呼ばれる、Immigration Health Surcharge の支払いが必要になります

 

こちらは医療関係やその他特にイギリスで人手が足りていない職業以外の人がビザ申請の前に払わなくてはいけないものです。

 

簡単に言うと、イギリスではNHSと呼ばれる国の医療機関ですべての人が無料で医療サービスを受けることが出来ます。これは国民の税金によって成り立っているものです。

しかし、NHSの金銭的運営難から、突然イギリスにきた人が今まで一生懸命税金を払ってきた人とどうように無料で医療サービズを受けられるのは?ということで、ビザ申請をする人はビザ申請代とは別途IHSの支払いが必要となりました。

 

こちらが結構な値段で、導入以降だんだん値段が上がってきています。

ビザ申請者にとって、最も痛手な出費です。

 

ビザセンターの予約

IHSの支払いとオンラインビザ申請、ビザ申請代の支払いが終了すると、今度は実際にビザセンターのような場所に行く必要があります。

これはオンライン申請者の本人確認のためです。

 

こちらは予約制です。オンラインにて予約ができます。

私は2021年1月末に予約を使用とした際に、向こう3週間まで予約可能なのですが、すべての日にちが埋まっていました。

 

私はもともと持っていたビザの期限が近づいていて心配だったため、ビザセンターに電話をしてみました。そうすると、「ちょうど翌日の夕方にキャンセルが出たので今ならこの電話上で予約ができます」と言われました。私は翌日予約を利用したので、サービス料がかかりました。

 

通常ビザセンター自体にはお金がかからず、ビザがありイギリスに滞在できることを証明するBRPカードと呼ばれるものを発行するための料金のみがかかるかと思います。

 

しかし、いつに予約が取れるか分からない状態の場合で不安な方は電話をしてみることをお勧めします。キャンセルが出た場合はネット上では反映されず、電話予約になるようです。

 

予約ができると確認メールが届きます。

そのメールに予約を証明するQRコードが付いています。ビザセンターへ行く当日はこちらの持参が必要です。

 

ビザセンターへ行く前に

ビザセンターへ行く前に、ビザセンターのシステム上にオンラインで書類をアップロードしなくてはなりません。

 

私がアップロードしたものは、

  • パスポートの写真ページ
  • 今の滞在で持っているBRPカード
  • 英語力証明書
  • 誓約書

です。

 

誓約書(オンライン申請の内容が正しものであるという誓約)はオンラインビザ申請の途中にポップアップで出てくる書類です。

突然さらっと出てきたものなので、本当に提出が必要なのかは100%ではないですが、署名をしアップロードしました。

 

 

ビザセンター当日

ビザセンター当日は思ったよりも簡単にスムーズに進みます。

 

当日持っていくものは、

  • ビザセンターの予約を証明するQRコードの印刷された用紙
  • パスポート
  • BRPカード

です。

 

私はビザセンターのサイトにアップロードした書類やオンライン申請書も念のため印刷をして持っていきましたが、必要ありませんでした。

 

パスポートで本人確認をした後は、ビザセンターの方がどんどんパスポートのスタンプを押されたページを機械に読み込んでいきます。

それが終わると、写真撮影、機械へ指紋を登録し、機械へ署名をします。

 

写真は発行されるBRPカードに使用されるので、ビザセンターの行かれる際はそのことを念頭に置いておいた方がいいかと思います。今後身分証明などで長い間使うものになります。

 

最後に「これで情報を提出していいですか?」と同意を求められ、同意して、「では申請が終了しました」といった感じで終了しました。

 

パスポートなどは提出せず、その場で返却されました。

 

 

Skilled Worker Visaが発行されるまで

私はビザセンターへ行ってからビザが発行されるまでとてもスムーズに行きました。

公式サイトには通常イギリス国内でSkilled Worker Visaを申請すると最大8週間かかると書かれていました。国外での申請(日本での申請など)は通常3週間ほどとのことです。

 

しかし、私はブレグジッド移行期間終了後すぐであったためか、すぐに発行されました。

ビザセンターへ行ったのが水曜日の18時で、ビザが発行されたのが木曜日のお昼前です。1日半で発行されるという、驚異のスピードでした。

 

これは異例かもしれませんが、パートナービザなどと違い企業がスポンサーをしているビザなので、CoSが発行されている以上承認されるまですごく早く行くのかなと思いました。

 

「Skilled Worker Visaが通りました」というお知らせは、メールできます。

なぜビザが通ったのかなどの理由などはなく、ただビザの期間とこのビザでできることなどの情報が書かれているメールです。

 

BRPカードを受け取る

就労ビザがおりたとの通知のメールの中にBRPカード(Biometric Residence Parmit)と呼ばれる移民情報が記録された身分証明書が自宅に数営業日以内で届くと書かれていました。

 

そこには身分証明書を見せて、サインをして受け取ると書かれていたのですが、なんと普通郵便で届きました。紛失したら大変な上、サインをして受け取る郵送会社で送られてくると書かれていたのに、普通郵便で届きびっくりしました。

 

ビザ発給のメールに書かれている日にち以内にBRPカードが届かない場合は、すぐにメールに記載されている連絡先に連絡をした方がいいと思います。

 

イギリス就労ビザSkilled Worker Visa申請手順:まとめ

 イギリスのEU離脱により、少しづつイギリスの状況が変わってきています。

その中で一番大きく、そして離脱移行期間後すぐに始まったのが、就労ビザです。

 

Skilled Worker Visaと名前が変わり、条件も少し変わりました。

新しく申請方法も少し更新されてから、まだあまり時が経っていないので、これから申請される方で不安に思われている方も多くいるかと思います。

 

そんな方に、少しでも役に立つものになっていたら嬉しいです。

個人的な感想としては、CoSを発行してもらっている限り、その後の申請は特に難しいものではないと思いました。

 

これから申請される方も順調に申請が進みますように!