
「ミステリーの女王」アガサ・クリスティの名作である『And Then There Were None』(邦題:そして誰もいなくなった)を読んでみました。
洋書はもとより日本語の本を含めてもミステリー小説を読んだのは実は人生で初めてでした。
私はどちらかというとファンタジーが好きなので、人が殺されてそれを解明していくミステリー小説は手に取ろうとしたこともなかったのですが、たまたま偶然この本に出合ったんです。
イギリスでは家の大掃除をした後などに出た、いらないけどまだ使えるものを「ご自由にお持ちください」と玄関先に置いているお家がたくさんあります。
散歩中に「ご自由にお持ちください」と書かれて外に出されていたのが、この本との出会いでした。
どなたかが本をリサイクルしてくださり、たまたま拾っただけなのですが、とっても素敵な本との出会いでした。
洋書『And Then There Were None』
『And Then There Were None』は作者アガサ・クリスティ自身が「書くのにもっとも苦労した作品」と称したことでも有名な作品です。
世界中で合計1億冊以上が販売され、世界で6番目に最も売れた本だという話もあります。
何度も映画化されていて、世界各国でドラマ化もされています。
『And Then There Were None』のあらすじ
イギリスのある孤島のお屋敷に年齢も職業も異なる見ず知らずの10名の男女が招待されます。島にはこの10人のみ。実はこの10人にはそれぞれ後ろめたい隠している過去があります。
この10人は童話『十人の小さな兵隊さん』の詩になぞらえて順に殺されていき、小説のタイトルの様に最後には誰もいなくなります。
なぜこの10名は孤島に招待されたのか?10名しかいない孤島でどうやって10人全員が被害にあう殺人事件が起こったのか?
クローズドサークルを代表する1冊です。
洋書『And Then There Were None』の感想
『And Then There Were None』を読むまで、 ミステリー小説を読んだことがなかったのですが、こんなに面白いならもっとミステリー小説を読んでみたい!と思わせてくれた1冊でした。
最初は登場人物が10名もいて、誰が誰だろう?と少し悩みましたが、職業と何となく名前が一致していればどうにかなりました。
次々とテンポよく10名が殺されていき、そのシチュエーションが本当にどうやって?と不思議でしかありませんでした。
そして本の終盤に差し掛かっても、一体どうやって島に招待された10名全員が次々と殺されていったのか全くヒントもなく、このまま本当にミステリーが解決されてこの本は終わるのかな?と思っているところで、最後にバーン!と爆弾を落とされたかのようにミステリーが紐解かれました。もう、この最後の数ページが驚愕でした。
ミステリー小説はいろいろ考えながら読まないといけないので、難しいのかなと思っていたのですが、そんなこともなく、スラーを小説の物語に身を任せながら読んでいただけでとっても楽しく読むことが出来ました。
私のように普段ミステリー小説を読まない方でも、『And Then There Were None』はきっとすごく楽しめる作品だと思います。さすが、アガサ・クリスティです。
洋書『And Then There Were None』の英語レベル
ミステリー小説でただでさえ、何が起こるか予期できないことが起こるので、英語レベルが少し心配でしたが、全くもって英語レベルは問題なかったです。
『And Then There Were None』は英語中級者向けの洋書だと思います。
ページ数も多くなく、また1章1章がとても短く区切られているので、一度にたくさん読むことになれていない方や、隙間時間を使って洋書を読みたい方にもピッタリです。
ミステリー小説の不思議な世界に引き込まれる感じがあり、私が今まで洋書の中で一番早く読み切った小説です。
英語力に自信がなく、洋書は読むのに時間がかかって途中で飽きてしまうという人にも是非挑戦していただきたい1冊です
次々と事件が起こっていくので、一瞬たりとも飽きずに読み切れる1冊だと思います。