ビーガン娘のイギリス生活記

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洋書『I am Malala』本当に読んでよかった1冊【洋書レビュー・洋書多読】

 

ずっと読んでみたいなと思っていた作品『I am Malala:The Story of the girl who stood up for educations and was shot by the Taliban』を読了しました。

 

読書が日課となり、ほぼ毎日読書をしていて、いろいろな本を読むようになりましたが、この『I am Malala』は本当に読んでよかったと思える1冊で、もっと多くの人に読まれるべき本だと思いました。

 

 

洋書『I am Malala』

『I am Malala:The Story of the girl who stood up for educations and was shot by the Taliban』はパキスタン出身で女性の人権や教育促進活動し、最年少でノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんの半生を描いた自叙伝です。

 

マララさんのご両親の生まれ育った状況から、マララさんの誕生、パキスタンでの生活、武装勢力タリバンによる支配、その状況かでの女性の教育を受ける権利や平和を訴える活動、タリバンにより銃撃事件、その後治療と身の安全のためにイギリスに来ての生活、ノーベル平和書の受賞まで、マララさんについてだけでなく、パキスタンの状況や、タリバンについても学べる1冊です。

 

洋書『I am Malala』の感想

洋書『I am Malala』は情報量が多く、どのページを読んでいても学ぶことや感じることが多く、本当に読んでよかった1冊です。

 

実はこの本を読むまでマララさんはアフガニスタン出身だと思っていた私。

マララさんが教育の大切さを訴え人権活動をし、タリバンに襲撃され、ノーベル平和賞を獲得されたことは知っていましたが、それ以外のことは何も知らなかった私にとっては、どの章、どのページを読んでも本当に学ぶことばかりでした。

 

そのため、読んでいた今までの自分の無知度が恥ずかしくなりました。

同じ時代を同じ地球で生きている人の中で、こんな経験や苦しみを感じながら生活をしている人がいることに、今まで目もくれずに生きていた自分に罪悪感さえも感じました。

 

私と同じように、パキスタンタリバンイスラム教についてよく知らない人も多いかと思います。そんな人々の目を見開くチャンスになるために、この本が多くの人に読まれて欲しいと思いましたし、学校で教科書として扱われてもいいなと思いました。

 

日本や私が今住んでいるイギリスのメディアから得られるタリバンの情報からは、なぜタリバンを支持する人が多くいるのかを理解することができませんでした。

しかし、『I am Malala』を読んでみて、イスラム教のマララさんの言葉で説明されると、イスラム教の考え方やタリバンがどうそれを活かして普及していったのかを理解することができました。

 

文化の1つの面だけを強調した偏った教育を行ったり、女性が教育を受けないことが文化である事実に漬け込み、都合よく世の中を操っていくタリバンが本当に怖いものだなと思いました。また「教育」の大切さを感じさせられると共に、「教育」ってなんだろうと考えさせられました。

 

教育を受けることができないことも、「教育」という名の武器を都合よく利用し、間違った教育をして洗脳することも、どちらもとても怖い事だと思います。

 

本当の教育が全ての人に平等に与えられる世の中になってほしいと切に思いましたし、そのために声を上げ、行動されたマララさんは本当にインスピレーションを与えてくれました。

 

同じ地球で生まれた同じ世代の人々が、こんな生活を体験し今も続けていることを知った今、何か私にできることはないのかなと模索中です。

 

世の中を知るきっかけを作ってくれたこの1冊、教育について改めて考えさせられた1冊、心の底から読んでよかったと思う1冊です。

もっと早く読まなかったことを後悔する1冊でもあり、もっと多くの人に読んでもらいたい1冊です。