ビーガン娘のイギリス生活記

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『Beyond the Wand』マルフォイ役トム・フェルトンの回顧録【洋書レビュー】

『Beyond the Wand』マルフォイ役トム・フェルトンの回顧録【洋書レビュー】

 

ハリーポッターシリーズでマルフォイ役を演じたトム・フェルトンによる回顧録『Beyond the Wand』を読んでみました。

 

ハリーポッターが大好きな私は、ハリーポッターの撮影秘話などが書かれている『Beyond the Wand』を是非読んでみたい!と思い読んでみたのですが、予想を超える素晴らしい本でした。今年読んだ本の中でのお気に入りランキングで、上位にランクインします。

 

『Beyond the Wand』あらすじ

『Beyond the Wand』は、ハリーポッターシリーズでマルフォイ役を演じ、人気となった俳優トム・フェルトンさんの回顧録です。

 

トム・フェルトンさんの

など、彼のこれまでの人生がたっぷり詰まった1冊です。

 

10年間にも及んだハリーポッターの撮影秘話も書かれていることから、ハリーポッターファンが楽しめる内容であることは間違いなく、またそれをも超える「人生」と向き合わせてくれる1冊でもありました。

 

サイン入り『Beyond the Wand』をゲット

トム・フェルトンのサイン入り『Beyond the Wand』をゲット


ハリーポッターファンの私は、もちろん『Beyond the Wand』が発売される前から「ぜひ読んでみたい!」とワクワクしていました。

 

毎日読書時間を設けているほど普段からよく洋書を読む私ですが、本は基本的にKindleで購入したり、図書館で借りたりと、あまりお金を使っていません。

 

しかし、家の近くをお散歩していると本屋さんにこの本のサイン入り版が飾られているのを発見。

 

心臓が飛び出るのではないかと思うほど興奮しながら、即購入しました。

サイン入りで特別なのに定価の£20だったことにも驚きです。

 

『Beyond the Wand』を読んでみて

読みたかった本がまさかのサイン入りで手に入り、興奮しながら読み始めた『Beyond the Wand』

 

前書きの部分がハーマイオニー役を演じたエマ・ワトソンが書いているだけで、もう最高な本の始まりでした。

 

その後、第1章からトム・フェルトさんのとても正直なカミングアウトから始まり、彼の面白い語り口調と内容にどんどんハマって行きました。

 

まず、彼がどんな人物なのかが掴めるように、彼の人生に影響を与えた家族の話が書かれていて、この先読むエピソードの基盤が作られます。

 

その後ハリーポッター以前の、俳優になりたての様子。

子役として始まった彼の役者人生ですが、何ら普通の男の子と変わらない感覚を持っていたこともよく感じられました。

 

その後はハリーポッターのオーディションと撮影秘話。

一緒に撮影した俳優さんとのエピソードを踏まえながら、彼らと仕事をしたことが今の彼にどれ程影響を与え、彼が感謝しているのかが詳しく書かれていました。

 

ここまでの『Beyond the Wand』の内容では、「彼が普通の少年で、そこから成長するのに影響を与えた人への感謝の本」という印象を大きく受けました。

 

エピソードを面白く語っているのにも関わらず、彼の人生に影響を与えた一人一人に感謝していて、読者としてはストーリーを楽しみながらトム・フェルトンさんの人柄が感じられ、心が温まりました。

 

しかし、私が一番驚き感動したのは、本の残り1/5くらいからです。

 

全く予想していなかった、彼の人生の苦闘となる部分が描かれていて衝撃でした。

 

まるで映画のような出来事が書かれていて、この部分だけでも本として出版したり、映画化できると思える状況が目に浮かび、また衝撃的で、本を置くことができなくなりました。

 

子役で成功して有名になった俳優さん達の中でも、「想像以上に普通の感覚を持っている」というトム・フェルトンさんへの評判をよく聞いたことがあったので、更に驚きです。

 

もちろん彼が経験したことはセレブだからあり得たことかも知れないけれど、その経験に至った「気持ち」や「心情」は誰もが感じる事でもあり、自分の心情と重ね合わせて考えさせられました。

 

本を読み終わった後は、読んだ内容を消化するのに暫く時間が必要だった程です。

 

トム・フェルトンさんがその状況から抜け出すために、自身と向き合った方法や考え方から学ぶこともありました。

 

ハリーポッター好きだから手に取って読んでみた本ですが、内容はハリーポッター好き、トム・フェルトンさん好きの方以外の多くの人に届いてほしいものでした。

 

ハリーポッターが好きな方はもちろん、そうではない方にも強くお勧めしたい1冊です。