イギリス生活記

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『Emma』ジェイン・オースティンの名作【洋書レビュー·英語多読】

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先日、洋書『The Jane Austin Society』というジェイン・オースティン愛する人々がジェイン・オースティンのレガシーを残すためにThe Jane Austin Societyを設立するという小説を読みました。

『The Jane Austin Society 』【洋書レビュー・英語多読】 - ビーガン娘のイギリス生活記

 

その本にはジェイン・オースティンの本の参照なども多く出てきて、ジェイン・オースティンファンはより楽しめる作品だっただろうなと思ったのですが、私はジェイン・オースティンの作品を読んだ事が無かったので、今回は『Emma』読んで見ました。

 

洋書『Emma』

『エマ』は『高慢と偏見』と並び、ジェイン・オースティンの傑作と言われている作品です。

 

18世紀から19世紀のイギリスの田舎での上流階級が舞台で女性が主人公の長編作品です。『Emma』は1814年から1815年に書かれたました。

 

今でも多くの人に愛されている作品であり、古典名作です。

 

洋書『Emma』のあらすじ

タイトルからもわかる通り、エマが主人公です。

エマは南イングランドのハイベリーという村に住む、裕福な家柄で、美しく機知に富んだ強気な女性です。幼くして母親を亡くし、その後姉は嫁いで家を出てしまったので、父親と一緒に暮らしていました。

 

田舎町に住むエマの楽しみは、恋の橋渡しをすること。

一度自身の家庭教師の恋の橋渡しに成功してから、得意げになり新しくできた友人の恋の橋渡しをしようとします。

 

しかし、友人の恋の橋渡しをしようとしていた相手から思いを寄せられたり、自分自身も恋愛感情を抱いてしまったりとうまく行きません。

 

そんな中エマは成長していき、エマが結婚するまでが描かれています。

 

洋書『Emma』の感想

 洋書『Emma』を読んでみての簡潔な感想は、「女の子の噂話を聞いているよう」です。

 

エマが友人に、あの人はああだ、この人はこうだ、と言いながら恋の橋渡しをしている様子は、まるで女子中学生みたいだなと思いました。

中学生の頃に「○○ちゃんと○○君は両想いなんだって~、告白すればいいのに、私がこっそり伝えちゃおうかな~」「○○ちゃんは○○君の事好きらしいよ、○○ちゃん面食いだね~」みたいな会話を聞いていたことを何だか懐かしく思い出しながら『Emma』を読みました。

 

『Emma』の世界観も狭いですし、エマの行動や言動が幼く感じ、エマの設定が21歳だということを度々忘れそうになりました。19世紀のイギリスの田舎では、まだまだ一つの街で全ての物事が完結し、いくら裕福な階級の人たちでも狭い世界での生活が一般的だったのだろうな、とも思いました。

 

ジェイン・オースティンの小説はよく、「一度は読みたい洋書」などで紹介されていたりします。作品が何度も映画化されていたり、これほどまで長年多くの人に愛されている作品を書いたジェイン・オースティンの代表作と言っても過言ではない『Emma』ならば、絶対面白いはず!と思って読み始めました。

 

しかし、正直、面白くて本を置けなかったっという程ではありませんでした。

どちらかというと、1800年代に女性が長編小説を書いて出版されたことがすごいのかな、といった印象です。

 

クラシック小説を読む度に思うのですが、クラシック小説はストーリーがとんでもなく面白いのではなく、その時代に書かれたからすごいのであって、現代人が必ずしもドはまりして楽しめるものではないなと感じました。

 

それでも『Emma』には1800年代の田舎の上流階級の、特に女性の生活が詳しく書かれていて、どういった生活をしていて、どういったことを考えながら日々を送っていたのかがわかり、歴史の一部として面白かったです。

 

洋書『エマ/Emma』の難易度

洋書『エマ』の英語レベルは、思っているより高めだったなと感じます。

 

私はKindleのクラシック版を読んだので、書かれていた英語が古めかしく、また単語の綴り方も今ではしない綴り方をしているものもありました。こういった理由から読みにくいなと感じ、英語力が初心者だとちょっと読むのが難しいかと思いました。

 

クラシック版ではない『エマ』でしたら、読みやすいかもしれません。

 

ただクラシック版は無料で読めるので、お金をかけずに洋書に挑戦したい方や有名なクラシック本を読んでみたい方にはお勧めです。