イギリス生活記

「ロンドンに飽きた人は人生に飽きた人」は本当かを検証中のブロブです。

イギリスでぎっくり腰になりNHSとフィジオセラピーにお世話になりました。

 

イギリスで人生2度目となるぎっくり腰を経験してしまいました。

人生初のぎっくり腰ではなかったので、これがぎっくり腰だとはすぐにわかりました。

 

日本のように整体や整骨院があちらこちらにあるわけではないイギリスで、どうぎっくり腰を治したのかの実体験をご紹介いたします。

 

 

イギリスでぎっくり腰になった

私が今回ぎっくり腰になったのは休日の朝、ジムへ行こうと床から立ち上がろうとした瞬間でした。

 

立ち上がろうとした瞬間に腰と背中にピッキーンと痛みが…

その後立ち上がりゆっくりは歩けるものの、腰を曲げることができませんでした。

 

私はコロナが始まって以降、在宅勤務後2日に1回は自宅ヨガを行ったり、週に1回ヨガに行ったり、ジムへ行ったりしていました。

週1回の出社日には朝は1時間強かけてオフィスへ歩いて出社し、週末も3~4時間お散歩するくらいには運動をしていました。

 

ただ、ぎっくり腰になる少し前からストレスがすごく、夜中に起きてしまうほど。

体がストレスで緊張状態だったのかもしれません。

 

ぎっくり腰は英語でStrained back

ぎっくり腰は英語でStrained backといいます。I strained my backのように使います。

Strainとは紐をピンと張る、筋をピンと張るという意味です。

 

ぎっくり腰でGPに連絡

ぎっくり腰は数日したら徐々に動けるようになり、動けるようになったらできるだけ動くと治りが早いということは以前ぎっくり腰を経験して学んだことでした。

 

そのためぎっくり腰になった当日と翌日は安静にしながら痛みを我慢していたのですが、あまりにも痛く、またビザ申請の際に大金をNHSに支払っているのでここは遠慮せずに病院にかかろうと思いGPに連絡をしてみました。

 

私が登録しているNHSではオンラインフォームにて症状などを記録し提出。その後24時間以内にGPから電話がかかってきて、電話診察をしてもらうという手順でした。

コロナ以降GPによる診察は電話診察が基本で、直接会って診たり、検査をしたりする必要がある場合だけNHSへ呼ばれます。

 

電話診察ではオンラインフォームに記載した、

  • どんな症状か
  • いつから症状が発症したか
  • 原因は何か思い当たるか
  • GPにしてもらいたいことはあるか
  • 排尿・排便は問題ないか

 

などを詳しく聞かれました。

 

ぎっくり腰でNHSがしてくれたこと

ぎっくり腰になってNHSがしてくれたことは2つありました。

 

痛み止めの処方

イギリスでぎっくり腰にになってNHSがしてくれたことの1つ目は痛み止めの処方です。

ナプロキセン(Naproxen)という痛み止めと、それと同時に飲む胃薬オメプラゾール(Omeprazole)を処方してくれました。

 

 

ナプロキセンは1日3回、1回1錠を食事の際に飲み、オメプラゾールは朝と夜ナプロキセンを飲む際に一緒に1錠飲みます。

 

薬を飲んでもまだ痛みが強くつらい場合は、ナプロキセンを1日2回、1回2錠飲んでもいいと薬剤師さんに言われました。

 

ナプロキセンは痛み止めなのですが、実はあまり強い痛み止めではないそうです。

私も実際に飲んでみてもあまり効果を感じないことが多かったです。

 

このことについてGPから、もしナプロキセンを飲んでも痛みが治まらなく辛い場合は、ナプロキセンを飲みながら更にパラセタモールを一緒に飲むことをお勧めされました。

 

パラセタモール(Paracetamol)はイギリスで最も一般的な解熱鎮痛剤です。

スーパーやドラッグストアで1箱1ポンド以下で購入することができ、イギリス人は何か体調不良になると「とりあえずパラセタモールを飲んでおけばいい!」と思っている程身近な薬です。

 

GPに処方された痛み止めはどうやらパラセタモールより痛み止めの成分が少なく、長期間飲んでもいいもののようで、4箱も処方されました。

 

ただ、いずれにせよ鎮痛剤であることには変わりないので、もしイギリスでぎっくり腰になって病院へ行けない場合は、とりあえずパラセタモールを飲めばいいようです。

 

フィジオセラピーの紹介

イギリスでぎっくり腰になってNHSがしてくれたことの2つ目は、フィジオセラピー(理学療法)へ紹介状を書いてくれたことです。

 

しかし、これがなんともNHSの人手不足を実感される状況でした。

 

GPからは「フィジオセラピーに紹介状を送っておくから、フィジオセラピーから3週間以内に連絡がなかったらGPに連絡して」と言われました。

 

3週間⁈

 

「3日以内じゃなくて3週間ですか?」と思わず聞き返してしまいました。

 

3週間もあったらぎっくり腰は治ってるよ、というか治っていなかったら辛いよ、と思いましたが、待つしかないです。

 

 

イギリスでフィジオセラピーに通う

 

イギリスでぎっくり腰になりましたが、NHSが処方してくれた鎮痛剤では痛み止めにしかならず治療にはならないので、フィジオセラピー(理学療法)に通うことにしました。

 

会社の福利厚生でプライベートフィジオセラピーが無料に

NHSのフィジオセラピーは3週間も待つのか..と思っていたのですが、私は会社の福利厚生でプライベート医療保険に入っていることを思い出しました。

 

そのプライベート保険の冊子を引っ張り出し読んでみると、なんとフィジオセラピーは保険の対象とのこと!きちんと保険対象のフィジオセラピー(資格があり、機関に登録をしているフィジオセラピストによる治療が受けられる場所)に行けば、私がお金を払わずとも保険会社が代わりに払ってくれることがわかりました。

 

家のすぐ近くに保険対象のフィジオセラピーを発見し、保険会社とフィジオセラピーに連絡と取ったところ、保険対象内で診察をしてくれることに。

 

週1回、合計4回のセッションで診てもらえることになりました。

初診料が65ポンドほど、そのあとのセッションが1回45ポンドほどです。

保険が下りなかったら、ちょっと自分で支払うのは辛い額だったのでとっても助かりました。

 

フィジオセラピー(理学療法)とは

イギリスでは整体や整骨院、整形外科を日本のように多く見かけることができません。

その代わりによく見かけたり、聞いたりするのがフィジオセラピー(理学療法)です。

 

フィジオセラピーとは、「運動機能の改善・維持させる治療」です。

 

それぞれの体の状態に合わせて、強化した方がいい筋肉などを見定め、その筋肉を強化できるようなエクササイズを提案してくれます。

 

フィジオセラピーでのぎっくり腰の治療

 私はぎっくり腰でフィジオセラピーに通うことになったのですが、会社の医療保険を利用して通院しました。

 

会社の医療保険でまず申請した際に、「4回の治療で、もしもその後も治療が必要と判断された場合は6回までとりあえず治療に通える」という判断が保険会社より治療が始まる前から伝えられました。4回(週1回4週間)がぎっくり腰の平均通院期間なのかと思います。

 

フィジオセラピーでの初診

フィジオセラピーでの初診は通常の病院と同じような感じでした。

 

  • どこにどんな痛みがあるのか
  • 痛みが始まったのはいつからか
  • 痛みの原因は思い当たるか
  • 何をしていると痛むのか

などの質問をされました。

 

また、フィジオセラピストが指示する動きをしてその動きができるか、痛みは発生するかなども聞かれました。フィジオセラピストがその動きをしているのを見て、正しく体を動かせているのかもチェックしてくれました。

 

その後、患部の筋肉の張り具合などを触って診察してくれ、痛みが少し和らぐようにマッサージをしてくれます。

 

マッサージは日本の指圧とは違い、痛みはほぼありませんでした。

日本で整体に行った際に整体師さんと日本の整体と海外の整体について話したことがあったのですが、日本の指圧は痛気持ち、痛い方が効いていると思われ好まれます。一方で海外(西洋)では痛いマッサージはあまりスタンダードではないそうです。

 

フィジオセラピストによるマッサージも患部を撫でるような感じで血流をよくするマッサージで、ツボを押すマッサージとは違いました。

 

マッサージ後、自宅でできるエクササイズを教えてもらいます。

私は3種類のエクササイズを3セット毎日やるように教わりました。

 

初診は約40分間で、初診料は£64でした。

 

フィジオセラピーに通う

初診察の1週間後に2回目の診察の予約を入れました。

フィジオセラピーはマッサージで痛みを取るのではなく、体を正しく使って負担や痛みをなくすことが目的なため、診察は1週間に1回が通常ペースのようです。

 

2・3・4回目の診察は、1回30分のセッションで£54でした。

 

診察の手順は初診時と似たような感じです。

 

  • その後の体調の様子の報告
  • フィジオセラピストが指示する動きをしてその動きができるか、痛みはあるか
  • マッサージをしながら痛みの場所を探し、痛みを和らげる
  • お家でできるエクササイズを教えてもらう

 

エクササイズは毎回徐々に難易度が上がったエクササイズを教えてもらいました。

ぎっくり腰の痛みが少しづつ和らいできて、体の可動域が広がっていくにつれて強化する筋肉が異なっていき、難易度が上がったのかと思います。

 

私が通ったフィジオセラピーではエクササイズ動画を見れるリンクをメールで送ってくれ、さらにそのリンク先からそれぞれのエクササイズを何セット行ったか、難易度はどのくらいに感じたかを記録できるようになっていました。

 

フィジオセラピーではマッサージなどで痛みを取るのではなく、正しく体を使えるようにして痛みや負担を無くすのが目的なため、エクササイズがとても大事です。

 

どうしても病院へ行ってその場で何とか痛みを取ってほしいと思ってしまいますが、その方法ではぎっくり腰を再発してしまいます。そのためエクササイズがとても大切なのですが、どうしても1日に何セットかエクササイズをするのは怠け心から難しい…

 

ですがリンクからエクササイズをしたか記録ができるようになっていると、毎日きちんとやらなくてはいけない義務感が増し、続けることができました。

 

フィジオセラピーに通ってぎっくり腰から回復

 私はぎっくり腰になってフィジオセラピーに結果4回(4週間)通いました。

ぎっくり腰の具合や年齢、その他の体の調子などによって異なるとは思いますが、保険会社から最初に4回の治療と言われていた通り、4回の治療で多くの方が治るのかなと思います。

 

ただ私はフィジオセラピーに通い始めて2週間後にはだいぶ回復したため、いつも通っていたヨガ教室に復帰した際に頑張りすぎてしまい、腰痛が悪化+股関節痛を患ってしまいました。

 

そのため4回の治療後には痛みはないものの、腰にまだ少し違和感を感じることがありました。

 

フィジオセラピストからは今までやっていた運動をするのは、一気に頑張りすぎず徐々にするように言われました。また治療は4回で終了しましたが、フィジオセラピストが教えてくれたエクササイズを完治するまで続けることを勧められました。

また、腰に違和感を感じ始めたら教えてもらったエクササイズを再開し、それでも辛いようだったら再度フィジオセラピーに連絡してね、と言われました。

 

 イギリスでぎっくり腰になりフィジオセラピーに通った話

整体や整骨院をあまり見かけないイギリスでぎっくり腰になり、どうしようかとおもっていましたが、NHSとフィジオセラピーにお世話になり何とか復活しました。

 

ぎっくり腰は一度なると癖になり再発するとよく聞くので、フィジオセラピーにもらったエクササイズを続けようと思います。

もうあの痛い思いはしたくないです!

 

 

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