在宅勤務になり、おうち時間も増え、おうちでランチにも慣れてきました。
おうちランチで一番の定番はチーズトースティーですが、たまには違うものも食べたい、かと言って手間のかかるものは仕事の合間のランチには面倒、とのことで、簡単だけどおいしい、アボカドトーストを食べることがあります。
そんな簡単だけどおいしいアボカドトーストを初めてイギリス人彼の前で作って食べていたら、こんな一言を言われました。
アボカドトーストなんて食べたことない。アボカドトーストは超ミドルクラスの食べ物だね!
アボカドってミドルクラスの食べ物なの?イギリスでは階級によって食べるものも違うのか~
ということで、簡単おいしいお家ランチから、まさかのイギリスの階級について考えさせられるきっかけとなりました。
イギリスの階級
イギリスの大学で勉強している時に、ある先生から言われてびっくりしたことがあります。それは、イギリス人が大切にしているものは、「平等」と「階級」ということ。
「平等」と「階級」って共存出来て、同時に大切にできるものなのかな?
と、当時の私は思いました。
いろいろな人種や国籍の人が住んでいるイギリスですが、そんなすべての人が平等に暮らせることや、NHSのサービスなどからも分かるように、住んでいる人すべてに「平等」な対応・サービスを国が提供していることに、イギリスの方は誇りを持っているそうです。
その一方、伝統である「階級」も未だに大切にしている人もいて、ナイトやSirなどの称号も大切にしているし、またそれぞれの階級によって責任があると思っている人もいる、と大学の先生に説明されたのを、うっすらと覚えています。
イギリスの階級の種類
イギリスの階級は大きく分けて3つあります。
- Upper Class (上流階級)
- Middle Class (中産/中流階級)
- Working Class (労働者階級)
そして多くの場合は、真ん中のMiddle Class(中産階級)を、
- Upper-Middle Class
- Middle -Middle Class
- Lower-Middle Class
の3つにさらに細かく分類することもあります。
何で階級を見分けている?
イギリスの階級の種類はわかりましたが、その階級をどうやって見分けているんだろう?
ということで、イギリスの人は何を見て、階級を区別しているのかです。
もちろん、収入や職業でイギリスの人は階級を見分けているようです。
しかしそれ以外にも、
- 着ている洋服
- しゃべっているアクセント
などでも、階級を判断しているようです。
やはりいいところのお育ちの方は、身なりや所作が違うのかもしれないですね。
階級によってアクセントも違う
イギリスでは話すアクセントによって階級を判断されることがあるのは、有名なお話です。
映画『マイ・フェア・レイディー』でもオードリー・ヘプバーン演じる主人公の花売り娘・イライザが、労働者階級の話し方のアクセントから矯正をし、レディーになるお話が描かれています。
また、イギリスの元首相であるマーガレット・サッチャーも映画『マイ・フェア・レイディー』のイライザのように、自分の生まれ育った階級ではない階級のアクセントを取得したことで有名です。
マーガレット・サッチャーは下層中産階級の家庭で育ちましたが、その後オックスフォード大学へ入学、そしてその後は保守党の党首にまでなります。保守党の党首として認められるために、下層中産階級のアクセントから上品な上の階級のアクセントを習得しています。
イギリス人は階級を気にしている?
階級だなんて、ちょっと時代遅れなような聞こえだけれど、本当にイギリス人は階級を気にしているのかな?
イギリスで生活をして、イギリス人を観察してみて感じた個人的な感想としては、イギリス人にとって階級は「すっごく重要なものではないけれど、心の奥底で感じているもの」なのではないかなと思いました。
もちろん、私が関わっている人がイギリス人のすべてではないですが、私が日常生活で「階級」という言葉を耳にする機会が何度かあるということは、やはりイギリスの人は階級というものを認識しているのかな、と思います。
アボカドはミドルクラスの食べ物
イギリス人彼から言われた一言
「アボカドトーストは、ミドルクラスの食べ物だね」
この一言を言われる前から、確かにアボカドはちょっと高いなと思っていましたが、まさかアボカドから階級の話をされるとは思っていなくて、びっくりしました。
彼曰く、アボカドはジャガイモやタマネギ、ニンジンなどのような、長い間イギリス人が日常生活で欠かさず食べてきた食べ物とは違い、異国で育ち、イギリスにとっては新しい食べ物だから、ミドルクラス以上の余裕があったり、おしゃれな人しか食べないというイメージだそうです。
アボカドが異国の新しい食べ物って、一体あなたはいつの時代を生きているの?と思いましたが、確かにアボカドは玉ねぎなどに比べたら新しい食べ物で、おしゃれで高価なイメージですね。
「アボカドトーストはミドルクラスの食べ物だ!」は間違いではないような気がしました。
アボカドから考えるイギリスの階級:まとめ
まさか、アボカドからイギリスの階級について考える機会があるとは思ってもいませんでした。
でも、そんな身近な食べ物から階級について話になるということは、やはりイギリス人の多くの人は常に何気なく階級について感じている証拠なのかな、とも感じました。
イギリスの文化ってやっぱりまだまだ面白くて、もっといろいろなものを肌身で感じたいと思った瞬間でした。
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